JR北海道に初の監督命令が出るだか出ただかってニュースになってます。さらにデータ改ざんをした社員への懲戒解雇処分など、かなり重い処分が発表されてます。
今回のニュースで揉み消し工作のリスクについて感じたことがあるのでサラッと書いてみました。
業務改善命令と監督命令
そもそも監督命令って一体何なの?
ちょいとググってみましたが、業務改善命令は鉄道事業法に基づくもので、主に安全面に関して文字通り業務の改善を促す命令。一方の監督命令というのはJR会社法に基づく経営全般にまで踏み込んだ命令になるのだとか。
根拠がJR会社法と鉄道事業法という違いからも十分想像できますな。
データ改ざんのその代償
今回の監督命令は、昨年9月に起きた函館線大沼駅構内の貨物列車脱線事故に端を発する。この事故について国土交通省の監査を受けることになったのだが、その直前に保線担当部署がデータを改ざんしてレール異常の発覚を隠そうとしたらしい。
そして今回、このデータ改ざんに関わった75人が処分され、その内5人は解雇となりました。データを改ざんした社員2名が懲戒解雇、その上司3名が諭旨解雇とのこと。
やっちまったな〜
そこまでして隠さなきゃいけなかったのか?
JR北海道ってこれ以前に不祥事だらけで既に地に落ちていたワケで、今さら整備不足のデータが明るみに出たところで大して変わらなさそうだし。
当事者にとってはエライ違いかもしれんが、世間的にはまたかよ~くらいで済んでたかもしれないのに結果はクビ。。。
もみ消し工作のリスク
今回の一連の不祥事とその対応について、今野敏氏著作の警察官僚小説『隠蔽捜査』の主人公竜崎を思い出した。
ちょうど今、TBSでドラマ化されていて、多分昨日の放送で似たような話があったんじゃないかと。
俺は時間がなくて昨日の放送はまだ見てないので原作からの情報になるんだけど、主人公竜崎が上層部の命令を押し退けて警察の不祥事を公表する決断をしている。
竜崎によれば、揉み消し工作には多大な労力とリスクが必要となり、最初から公表することが一番リスクが小さいのだと。
詳細は原作レビューのこちらをどうぞ
隠蔽捜査 - zakky's report
竜崎は警察の不祥事も自身の不祥事もすべて隠さず表に出すことにした。何かを隠すために工作をしても、それが露呈しそうになった時の上塗りは最初の工作以上のエネルギーが必要となる。それが連鎖して次第に大問題へと発展してしまう。だから最初から真実を公表するのが一番傷が浅く済む。竜崎はそう考え、全てを公表することにした。
それにしても現場の社員が一番重い処分を受けてるってのが気になるところ。
本当は上層部にも話が上がってたのにトカゲの尻尾切りの如く、末端を切っているように見える。そこに新たな隠蔽工作がなければいいんだが。
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