俺が佐野先生について書くと何かが起きるっぽいんですが、今日も五輪エンブレム関連になります。(`・ω・´)
佐野先生の五輪エンブレムが撤回となり、いよいよこの問題も佳境に入ってまいりました。
そんな今こそオススメの映画があります。
妻夫木聡、北川景子出演の映画「ジャッジ!」です。
映画「ジャッジ!」の見どころ
この映画はかなり好きで、劇場鑑賞時の感想を別エントリで書いていますので、ぜひご覧いただきたく。
これを読めばだいたい分かるかと思いますが、広告コンテストの不正に真っ向から挑んだ誠実な広告マンの話です。
と書くとかなり大袈裟で、実際はコメディタッチの映画なんです。不正すらコミカルに描かれてる感じですね。
不正が当たり前のように蔓延る世界的広告コンテストにおいて、自社のCMを優勝させるよう命じられた主人公。
最初はどう考えても無理ゲーだったのに、彼の誠実さが伝わったのか、周囲のお膳立てで優勝の可能性も出てきます。
その時、彼はどうしたか?
なんと彼は自らそのCMの応援演説をし、そのCMを失格にしてしまうんです。
なぜそんなことをしたのか?
それは彼が心から広告を愛していたからでした。
広告を愛する人間として、出来の悪いCMは自社のものであっても推薦できない。これを上位入賞させるわけにはいかない。ましてや優勝なんてもってのほか。もっと優勝にふさわしいCMがあるんだと。その信念から自ら失格を選んだわけです。
広告業界、デザイン業界に関わらず、すべての業界に通じる話
この映画、別に広告業界の不正を糾弾する映画ではないんです。
広告コンテストが題材になってますが、別に何が題材でも通じるストーリーだと思っています。広告コンテストだって実際はここまで腐敗してるわけではないと思うしね。
世の中には多かれ少なかれ不正はあるはずで、それは広告業界に限った話ではないと思うんです。
もしかしたら業界では当たり前とされてきた慣習も、業界の外の人から見たら変だってこともあるかもしれない。
それを素人は何も分かっちゃいない、って片付けてしまっていいのか? 本当にそれは当たり前のことなのか? そこに邪な考えは潜んでないのか?
その辺りは折に触れて自らを問いただすべきかと。
新人の頃は腑に落ちなかったけど、年月を重ねてキャリアを積むにつれていつの間にか当たり前のようになってしまった、そんな事はないでしょうか?
今回の騒動はたまたまデザイン業界のことだったけど、もしかしたら自分の業界にも、自分の仕事にも共通することかもしれないワケです。
そんな気持ちでこの映画を見てみると新しい発見があるかもです。
デザイン業界はそれでいいのか?
今回の騒動ではデザイン業界に擁護派が多いですね。確かに業界の慣習はそうかもしれないけれど、それは世間一般に通用する話なのか? というところはもう少し考えた方がいいです。
例えばこちら。
無断転用が指摘されていた「展開例」の図については、もともと内部向けの資料として作ったもので、それが発表時に使われてしまったと説明。クローズドな場で、許可を得ていない画像を使うことはよくあるが、公の場で使う際には権利者の了解を得るのが当然であり、今回は不注意でそれを怠ってしまった――と、無断転用を認めました。
クローズドであれば、コピーライトの表記を消して著作権侵害してもOKなの? そもそもクローズドってのが意味不明。五輪組織委に提出していたらクローズドじゃねーだろ。こんなん擁護してるとしたら、その人も怪しいなぁって思ってしまうが、それも素人だからって一蹴されちゃうのかな?
アイデアを発展させるための個人使用であればまだ話は分かるけど、これはダメなんじゃないの? それとも業界的にはセーフなん?
普通に考えたら絶対アウトなんだけど、業界にいるとその辺の感覚がおかしくなってしまうのかな。
うーん、、、なんか中途半端に燃料を置いていくのはやめてほしいんだよね。
まだまだ炎上しそうな気配です。。。(´・ω・`)
逆風は振り返れば追い風になる
これは映画「ジャッジ!」で主人公が広告マンを目指すきっかけになった靴のCMのキャッチコピーです。
佐野先生、今は逆風だけど、振り返れば追い風ですよ!
12月に佐野先生の新刊が出るそうです。ホントに出るのか?(;´・ω・)