先日当ブログの『Amazonのニュースから気づかされたイノベーションを阻害する思考回路 - おれブログ』でも話題にあげましたが、Amazonが注文前に予測して出荷するという方式の特許を取得したことが話題になりました。
これ、最初はどういうことだってばよ?って思ったんですが、アメリカの配送事情を考えると十分あり得る話なんですね。
米AmazonがPrime会員料金を値上げするらしい
TechCrunch Japanにこんな記事がアップされてました。
Amazon Primeが50%の値上げへ…送料圧力に耐えられず | TechCrunch Japan
うーむアメリカの Amazon Prime は79ドル、今のレートで約8,000円なのか。日本は3,900円なので倍の料金なんだな、と。
そこで日米のPrimeサービスの違いってどんなもんだろう、とこちらの情報にありつきました。
日米のAmazonのPrime会員特典を比較した : ブルース小林とiMacのブログ
上記サイトの管理人で米国在住のブルースさんによれば、米Amazonではお急ぎ便オプションが何段階かに分かれてるらしい。
日本では無料会員でも1-2日程度で配送されるのですが、アメリカは国土が広すぎるせいか、思いのほか配達まで時間がかかるのです。
4日以上かかって良いならば配送料無料、3日で配達したいなら10ドル、2日なら25ドル、、というように、結構な額のお急ぎ配達料金が追加で発生するのです。
日本のAmazonなら送料無料でもだいたい次の日か遅くとも翌々日には到着するので、お急ぎ便オプションが無料となる Amazon Prime のメリットもそれほど高くない。なので同じPrime会員でも、日本の3,900円とアメリカの約8,000円は全然比較にならないことが分かった。
アメリカの配送事情を考えれば注文前の予測出荷のメリットは高い
注文前予測出荷のニュースを読んだ時は日本のサービスをベースにしてたからピンと来なかったけど、アメリカは国土の広さや人口密集地域が離れていることなどを考えると予測出荷がアリなのかも、って思った。
こちらは予測出荷のニュースに添付されていた特許の画像
なんか途中で飛行機が入ったり、Nonexpedited(急ぎじゃない)は中継ハブをスルーしたり、いろいろなパターンがあるっぽい。
これなら確かにセンターからの出荷は注文前にしておきたくもなるわ。
所変われば品変わる
「所変われば品変わる」って言葉があるけど、日本とアメリカでは配送に関する常識も全然違ってた。
前のエントリーで「今の常識で判断するのではなく、将来の常識を予測して考える (`・ω・´)キリッ」って書いたけど、「今いる場所の常識で判断するのではなく、他の場所での常識をベースにして考える」ってのも大事なんだなぁ、と。
オズボーンのチェックリストの「代用」でも場所を入れ替えて考えるっていうアイデア発想法があるし、そういう考え方も大事なんだなぁ、と改めて思いました。