昨日、「限界集落関連のミステリー小説」というエントリを投下しましたが、思いのほかアクセスがあったので、気をよくしてもう1つご紹介させていただきます。
といっても、こちらは超有名ですが。。。
屍鬼〈1〉小野 不由美(著) (新潮文庫)
内容紹介 (Amazon.co.jpより)
人口わずか千三百、三方を尾根に囲まれ、未だ古い因習と同衾する外場村。猛暑に襲われた夏、悲劇は唐突に幕を開けた。山深い集落で発見された三体の腐乱死体。周りには無数の肉片が、まるで獣が蹂躙したかのように散乱していた――。闇夜をついて越して来た謎の家族は、連続する不審死とどう関わっているのか。殺人か、未知の疫病か、それとも……。超弩級の恐怖が夜の帳を侵食し始めた。
「しき」と読みます。結構有名ですね。テレビアニメ化もされたくらいなので。
『八つ墓村』とかとは違って、人口も1300人、立派なお寺や病院、それに学校もちゃんとあって若い人も結構住んでます。なので限界集落ではないです。
そして、ミステリーではなく、ホラーに分類されます。あとファンタジー要素も入ってるかな。
文庫本5冊、合計1000ページ以上という超大作。読むのに苦労しますが、文庫本第1巻を読み終え、第2巻に入れば後は勢いで読めます。第1巻は舞台背景やら人物描写やらが丁寧で事件らしい事件もあまり起きないため、苦痛に感じる人もいると思います。ですが2巻以降は止まらなくなります。
村で何かが起きている。それも尋常でない何かが。なんとなく予想もしつつも、いやまさかそんな筈は、いやでもそのまさかでは??? などと、読者も村人と同じようにその「何か」を探っていくことになります。
丁寧な描写と意外性のあるストーリー展開で、意外な人が活躍したり、こいつは死なんだろうって思う人物があっさり犠牲になったり、ハマれば飽きることなく一気に読めます。
そして、読み終えた後の満腹感は半端ないです。決してハッピーエンドではないけど、人間が生きていくことの意味というか業の深さというか、そんな真面目なことも考えさせられます。
田舎独特の古い風習と新しい住民の受け入れなども描かれていて、田舎や集落の生活を垣間見ることもできます。
さきほど限界集落ではないと書きましたが、舞台となる外場村の中にいくつかの集落があります。そのうち一番はなれた集落が確か老人だけで2世帯しかなくて、その集落での事件が発端となりストーリーが続きます。
まだ読んでいない方は、あまり予備知識を得ずに読まれることをオススメします。特にAmazonのレビューとか内容紹介が見たくなるんですが我慢ですw
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