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映画『空白』感想 古田新太の怒り演技が怖ええええ!

ども!俺っす!久々っす!

10月になって少し時間ができたので映画見てきました。

少し前から気になっていた古田新太主演の映画『空白』

kuhaku-movie.com



きっかけは新聞広告、そしてある事件を思い出し、、、

最近は映画新作チェックも怠っていて今どんな映画がやってるのかも知らず、コロナってのもあって劇場から遠ざかってました。

で、たまたま新聞の広告で古田新太のキャッチーな泣き叫び顔を見かけてこの映画の存在を知り、調べてみたらなかなか重い題材、、、

ということで簡単なあらすじを載せておきます。

シネマトゥデイより)
スーパーの化粧品売り場で万引きしようとした女子中学生は、現場を店長の青柳直人(松坂桃李)に見られたため思わず逃げ出し、そのまま国道に飛び出してトラックと乗用車にひかれて死亡してしまう。しかし、娘の父親(古田新太)はわが子の無実を信じて疑わなかった。娘の死に納得できず不信感を募らせた父親は、事故の関係者たちを次第に追い詰めていく。

これね、20年くらい前に起きた類似事件を思い出す人も多いんじゃないでしょうか。

川崎市の古本屋で万引きした中学生が逃亡の末に踏切で事故死した事件

もちろん細かい状況は映画とは全然違うんですが、当時のいろんな報道を覚えてる者としてはどうしても興味が湧いてしまう。

あと久しぶりに古田新太の演技をがっつり拝みたいな、なんて思いながら劇場に足を運びました。



古田新太、怖えええ

主演の古田新太、亡くなってしまう女子中学生の父親、添田という男の役なんだけど、これがまあ周囲への当たりがキツイ。とにかく触るもの皆傷つける系のヤバいオッサンだった。

娘への態度も高圧的でまともな会話がない。娘が引っ込み思案で内向的なのもコイツのせいなのでは?と思うほど。

そんな彼が娘を死に追いやったスーパーの店長、青柳(松坂桃李)を追い込んでいく。ついでに学校とかマスコミとか辺り構わず突っかかっていく。怖えw

でも古田新太の演技って怖い演技は怖いし、面白い演技は面白いし、優しい演技は優しいし、なんというか全方位の演技力なんだよね。

あと俺にとって古田新太といえばオールナイトニッポン(聴くと頭が悪くなる、世界で一番偏差値が低いラジオ番組)で無双してた頃のむちゃくちゃな人のイメージが強いw

そんな普段は面白いオッサンがめっちゃ怖い演技で恫喝しまくるから結構ビビったw


やっぱ車の運転は怖いね

この映画を見てなんか自動車の運転はマジで気をつけんとなぁって思った。いや、別にこの映画は安全運転啓蒙の映画ではないんだけどね。

ただ、この映画の登場人物の中で自分が一番なりそうだと思ったのが、最初に少女を跳ねてしまった自動車の運転手だったわけで。

路駐の車の死角から突然飛び出してきたので運転手としては不幸すぎる事故。でもあり得るからね。気をつけないといけない。

さっき「最初に」跳ねてしまったと書いたのは、実はこの最初の事故は致命傷ではなく、その後さらにトラックに巻き込まれて引きずられて死亡した形でした。

それでもこの運転手はその後自責の念にかられて自殺してしまう。一方のトラックの運転手は警察の事情聴取のシーンでも自責の念とかはなさそうだったな。この対比がまたいい味出してた。


チャラ男系の龍馬が清涼剤だった

多くの登場人物が加害者にも被害者にもなるようなこの重々しい映画の中で、一服の清涼剤的な存在だったのが藤原季節が演じた龍馬という若造。

長めの髪に目立つピアスをしていて一見チャラついた風貌なんだけどしっかり芯のある男だった。

触るもの皆傷つける系の添田なので当然龍馬にもめっちゃ厳しく当たる。いや厳しいとかではなくもう理不尽。そんな理不尽な仕打ちを受けても孤立する添田を最後まで支えたのが龍馬だった。

実際、添田は常に暴走しまくってるんだけど最後の一線は龍馬が止めていたからね。添田はもっと龍馬に感謝したほうがいい。


自殺した運転手の母親が流れを変えた

先にも書いたけど最初の事故の運転手は、添田に謝罪に行くも無視され続けて最終的には自殺してしまう。

葬式に向かった添田は運転手の母親から罵倒されるものと思って身構える。

ところが母親は責めるどころか、責任を放棄して死んでしまった娘を許して欲しい、そんな弱い娘に育ててしまった私の責任だ、と添田に謝罪した。

この出口が見えないストーリー、これマジでどう落とすのかな?と思ってたところだったが、この母親の言葉で添田の態度が明らかに軟化した。


最後は少し希望が持てる終わり方

後半全然希望が見えなくて、ほんとこれどうすんの? まさかぶん投げて終わりとかじゃないよね? と心配してたが最後はまあ希望が持てる終わり方だった。

添田は亡くなった娘を少しでも知ろうと娘が興味を持っていたものに触れて、龍馬ともまた一緒に仕事をするようになる。龍馬、やっぱ君サイコーだ!

店長青柳はスーパーが閉店して警備員バイト生活をしていたが、なんかスーパーのお弁当のファンだった人から激励されて将来への希望を掴んだ感じだった。

この店長もほんと気の毒になるくらいどん底に落ちてたのでなんとか浮上して欲しいと思った。

もちろん元の生活には戻ることは決してないんだけど、それでも生きていかなきゃいけないんだから希望くらいはないと辛い。

あー、そういえばボランティアおばさん(寺島しのぶ)はどうだったんだっけ? 確か炊き出しの現場で発狂してたなw ボランティア活動を断れずに巻き込まれてた女の子が心配だ、、、



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