『ハチワンダイバー』のイメージが強くて、奨励会を年齢制限で退会したら、もう絶対にプロ棋士にはなれないものだと思ってました。
ですが、過去に特例で2人の方がプロ編入試験を受けて晴れてプロ棋士になってるんですね。
そして現在はプロ編入試験が正式に制度化されていて、間もなくその規定にのっとって、今泉健司さんがプロ編入試験を受けることになっています。
将棋のプロ棋士になるには
これはとにかく「ハチワンダイバー」の印象が強いですね。主人公の菅田健太郎はプロ棋士を目指していたが、奨励会の年齢制限規定*1で退会となり、プロ棋士の夢を断たれたって設定ですね。
ドラマ版だと奨励会を退会する時に授与される退会駒を菅田は大事に持っていて、それがドラマのキーアイテムの一つになってましたが、どうやら今は退会駒ってないらしいですね。天野貴元さんの名著『オール・イン ~実録・奨励会三段リーグ』に書いてありました。
なのでプロ棋士になるにはとにかくリミットの26歳になる前に、奨励会三段リーグを勝ち抜いて四段に昇段しなければならない、そう思い込んでました。
プロ編入試験
ところが、前述の『オール・イン ~実録・奨励会三段リーグ』にも出てきますが、2005年に瀬川晶司さんがプロ編入試験を受けてプロ棋士になっているんです。
瀬川さんは年齢制限規定で奨励会を退会した方なので、要するにハチワンダイバー主人公菅田と同じ状況だったんですね。瀬川さんの場合はアマチュアでありながらプロ棋士相手に勝率7割を超える結果を出したということで特例が認められた
プロに編入したのはもう一人います。1944年とかなり昔の話ですが、花村元司さんというやはりアマチュアの強豪がその強さから異例の編入試験を受けることになり、見事プロになっています。この方は奨励会には所属しておらず、真剣師として活躍していたとか。そう、やはりハチワンダイバー主人公菅田と同じなんですね。
つまり編入プロ棋士の2人を合わせると菅田になるってことか。。。(;´・ω・)
今泉健司さんのプロ編入試験
このたび日本将棋連盟は、アマチュアの今泉健司さんよりプロ編入試験受験申込を7月22日に受理いたしました。今泉健司さんは7月5日に第8回朝日杯将棋オープン戦で…
というわけで今泉さんは5人の新四段との5番勝負で3勝すれば晴れてプロ棋士になれるんですね。ただしフリークラスへの編入ということで、その後10年以内にC級2組に昇級しないと引退することになりますが。。。
プロ編入試験の5番勝負は以下の通り。第2局までは日程が決まっています。プロ編入試験の規定では「1ヶ月に1対局」となっているので、第5局までもつれると年を越すことになりますね。
試験官 | 日程 | 会場 | |
---|---|---|---|
第1局 | 宮本 広志 四段 | 9/23(火・祝) | 関西将棋会館 |
第2局 | 星野 良生 四段 | 10/5(日) | 関西将棋会館 |
第3局 | 三枚堂達也 四段 | 未定 | |
第4局 | 石井健太郎 四段 | 未定 | |
第5局 | 竹内 雄悟 四段 | 未定 |
*1:満26歳の誕生日を含む三段リーグ終了までに四段に昇段できなかったら退会