『ミスミソウ』『ハイスコアガール』などでお馴染みの押切蓮介先生のホラー作品『サユリ』全2巻を読みました。
念願のマイホームを購入して、幸せ絶頂だった家族を突如襲った奇怪な出来事。
特に前半部分は何が起きているのか全く分からない不気味さなどが、他の押切作品とは一線を画したものになっています。
結局最後も救いがあるのかないのか、、、なんかそんな話でした。
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前半はとにかく不気味。何が起きているのかさっぱり分からんのだが、”何か”が起きていることを確かで、それが分からないから君が悪い。
主人公は神木則雄、中学3年生。則雄の父が念願の中古一戸建てマイホームを購入して、引っ越してくることから物語りは始まる。
祖父母、両親、則雄、則雄の姉と弟の7人という大所帯。少し交通の便は悪いけど家は大きく7人がのんびり暮らせそうだ。でも何か家の様子が不気味。
その不気味さに真っ先に反応したのは、則雄の弟、俊だ。俊はまだ小学生で、小さいころから暗いところが苦手な怖がり屋さん。こういう臆病な人ほど家に憑く何かに気づくんだよね。
引越してきて3日目の朝、真っ先に親父死亡。マイホームを買って、庭でバーベキューや家族的イベントやんぞおおお!って一番はしゃいでた親父がいきなり心筋梗塞で死んでしまうのは不憫すぎる。
その後もどういう順番か忘れたけどバッタバッタ死んでいく。姉ちゃんなんてお茶を飲んでしんみりしてたら、突然ばくーって自分の舌を噛み切って、家中に血反吐を撒き散らしながら庭まで歩いて死亡という暴挙。なんだよこれ、、、(´・ω・`)
そして気づいたら生き残ったのは則雄と婆さんだけになっていたという。えええぇぇっ?
この得体の知れない恐怖に怯えながらも生き残った2人。
ちなみに婆さんは物語の最初からボケていて戦力外、、、
と思いきや、婆さんが突如覚醒w ボケ状態から正気に戻ったかと思ったら、このままでいいんか? やられっぱなしでいいんか?とタバコをふかして意気込む。その姿はまるで漫☆画太郎先生の作品に出てきそうなスーパーババアw
まぁ、ここからババア対得たいの知れない何か、の全面戦争へと突入するんだが、これがまた何とも切ない話でした。
この得たいの知れない何か、というのが、作品のタイトルにもなっているサユリで、とある理由で家族に殺され、庭に埋められた不憫な女の子でした。異能のせいで家族に井戸に突き落とされて殺された貞子に似てるなぁ、と思った。
ちなみに則雄の姉が舌を噛み切って歩いていって絶命した場所が、サユリが埋められた場所でした。
どんな理由かってのはネタバレになってしまうので書くのはやめておきます。
とにかくババアの覚醒振りがすごい。いきなりレンタカー借りてサユリの肉親を拉致ってきて、指ポキーって拷問かけたりしてたw
しかも全てが済んだらまた認知症モードに戻ってたw まじかw
あと、2巻の表紙の可愛い女の子が例のサユリだと思うんだけど、作品中ではこんな可愛い姿には一度もならなかったと思う。(見逃したかも)
そんな感じで全2巻でさくっと読めて結構楽しめました。何で読んだのかというと会社に落ちてたw 持ち主不明ってのがちょっと怖かったけど、まぁ、現実の世界では何かがとり憑いたりって話はないよね? よね?
押切先生の作品は『でろでろ』をちょっと読んだことあるくらい。話の内容はほとんど覚えてないがガチャピンもどきみたいなカントクってのが出てたのは覚えてるw
本当は『ミスミソウ』が読みたいんだよね。なかなか機会がないんだけど。
あれは相当な鬱マンガらしいから覚悟して読まないといけないと思ってる。
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