7月ということで今年も半分が過ぎました。
つーわけで、当ブログでもずっと追ってきているNHK大河『軍師官兵衛』の前半の感想をまとめたいと思います。
ダメ主君に翻弄された若年期
前半は主に若年期の官兵衛が描かれたワケですが、まぁ、よくも悪くもダメ主君、赤鼻小寺政職に翻弄された官兵衛でした。
官兵衛が生まれた播磨国(今の兵庫)は、御着城の小寺家、三木城の別所家、龍野城の赤松家が三つ巴でしのぎを削っていたんですが、そんな中で弱小の黒田家は小寺家に取り立てられました。
この官兵衛が仕えた小寺政職ってのがホントにダメ武将で、決断はできないし臆病だし鼻が赤い。よくこんなんで別所家や赤松家と渡り合ってきたなぁ、と思ったけど、結局のところ播磨国はうまい具合にパワーバランスが取れていたってことなんだろうね。この辺りのパワーバランスが崩れたところから弱肉強食で強いところがどんどん強大化していき、織田や毛利のような大勢力が生まれたワケです。
▼ダメ主君、赤ッパナ小寺政職
ただ悪いことばかりではなく、小寺政職がダメ主君だったからこそ、黒田官兵衛が歴史の表舞台に登場できたんじゃないかとも思っています。下手に優秀な主君だったら官兵衛のような出る杭は打たれてたかもしれんし、官兵衛みたいな若造は意見すら許されずに田舎で燻って終わっちゃいそう。ところが小寺政職は官兵衛の優秀さを見抜いた上で、自分にできない決断を官兵衛にさせたりする。主君が小寺政職だったからこそ、織田と毛利の狭間で燻って終わることなく、歴史のメインストリートへと躍り出ることができたんだと思います。
もちろん、小寺政職のダメっぷりには散々悩まされたし、その究極が嫡男松寿丸の人質だったり、自身が死に掛けた有岡城幽閉だったりするワケです。
天才軍師、竹中半兵衛との出会い
そんなワケで播磨の小競り合いから抜け出すことができた官兵衛。小寺の名代として織田信長に謁見し、そこで官兵衛の才能を見抜いた魔王信長は名刀圧切(へしきり)を官兵衛に与え、さらに羽柴秀吉の力になるよう申し付けました。
小寺家の一家老に過ぎない官兵衛でしたが、なんと織田家の急先鋒、羽柴秀吉の配下になっちゃいました。そして、その秀吉の下には稀代の天才軍師、竹中半兵衛がいたんですね。戦国を代表する二人の軍師、竹中半兵衛と黒田官兵衛が羽柴家に同時に仕えていたのは僅か数年のことでしたが、官兵衛はこの竹中半兵衛から軍師の何たるかを学びました。
▼稀代の天才軍師、竹中半兵衛
ほんとこの辺まではサクセスストーリー一直線って感じで、勢い余って天下取っちゃうんじゃね?くらい勢いがありましたねぇ。まぁ、そんな甘くないのが戦国なワケでして、この後つまづくわけですが・・・
官兵衛の人生のターニングポイントはやはり有岡城幽閉
羽柴秀吉の下で活躍していた官兵衛ですが、ここで一大事件に巻き込まれます。織田家の武将で摂津国を任されていた荒木村重が突如として反旗を翻し、毛利方へと落ちました。かねてより兄貴分と慕ってきた村重ニキを説得しようと有岡城に単身乗り込んだ官兵衛ですが、主君小寺政職の裏切りもあって有岡城に幽閉されちゃいます。
実は赤鼻小寺は村重ニキに官兵衛を殺させようとしたんですが、心優しいヒゲおっさんの村重ニキは官兵衛を殺すことはできなかったみたい。村重ニキはいいおっさんでした! まぁ、ほんとにいいおっさんだったら解放してやれよとも思うが、殺されずにすんでよかったよね。
▼いいヒゲおっさんだった荒木村重
ところがここで大問題が勃発。単細胞魔王の信長は官兵衛が帰ってこないのは裏切ったからだといい、人質として羽柴家に預けていた官兵衛の嫡男松寿丸を殺そうとするんです。天才竹中半兵衛がうまく匿ったことで、後の黒田長政が死なずに済んだワケですが、これはホントにやばかった。
▼単細胞魔王
結局有岡城幽閉は1年に及ぶわけですが、最後は有岡城が落城して官兵衛は何とか救出されます。ただし、1年間土牢に閉じ込められた官兵衛は髭がボーボーで皮膚もなんか侵されてるし、さらに臭そうwww こ、これがあの爽やかイケメン軍師だった官兵衛とは思えないほどの変わりようでした。
▼真ん中で寝てるのが救出直後の官兵衛。浮浪者じゃないよ
この1年は官兵衛にとってのターニングポイントだったようで、有岡城から解放された彼は雰囲気がガラッと変わります。爽やかイケメン軍師から何事にも物怖じしないダーティ軍師に変わりました。とにかく迫力が出てきた。やはり信じていた小寺に裏切られたのは大きかったか。。。
後半の展望
さて、そんなワケでダーティな天才軍師になった黒田官兵衛。次回はいよいよ備中高松城に水攻めを食らわせ、さらにその次は戦国の一大事件、本能寺の変を迎えます。この先、後半は一体どんな感じで話が進むんでしょうか。
特に今は秀吉が官兵衛に厚い信頼を寄せているんですが、本能寺の変での機転によって秀吉が官兵衛を危険視するという逸話がどう描かれるのか。秀吉も天下を取った後はダーティになるしね。
▼今は官兵衛にべったりの秀吉。これからダーティ秀吉になります。
そして関ヶ原はどんな風に描かれるのか。寺尾聡演じる徳川家康は次回初登場らしいです。
あ、どうでもいい話なんですが、俺が西部警察で初めて殉職シーンを見たのは寺尾聡のやつでした。機関銃で滅多撃ちにされる寺尾聡を見て、ホンモノの警察も日々銃撃戦を繰り広げてると思ってましたね。ちなみにあの殉職は当時『ルビーの指輪』の大ヒットでドラマとの両立ができなくなったためにああいう形でドラマから抜けたんだとか。
やべえ、最後に話が逸れたwww まぁ、そんなワケで後半も楽しみにしてます。
あ、例の殉職シーンはこちらのDVD BOXに収録されてるそうです。
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